ダイエットで脂肪を落とす運動はなぜスローペースがよいのか

テーマ18 有酸素運動目次

有酸素運動はダイエットのためにもとても有効な運動です。前回のテーマでもで少し書きましたが、ダイエットで脂肪を落としたいなら 「スロー」 な運動がいいのです。速く走ったほうが早く痩せられると思われがちですが、必ずしもそうではありません。この記事ではそのことについて説明します。知っておいたほうがダイエットの運動をする上で役に立つと思います。

まずは「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いを説明するのが理解しやすいでしょう。

 

有酸素運動と無酸素運動のちがい

有酸素運動とは(スローの場合)

有酸素運動の代表的なものとしてはウォーキング、ジョギング、水泳、水中ウォーキング、サイクリングなどがあります。有酸素運動とは、酸素を普段よりも多く取り込みながら行う身体活動で、取り込んだ酸素を使って、体内の脂肪を燃焼しエネルギーを生み出すことが出来る運動です。

有酸素運動は簡単にいえばスローで長く続けられる運動です。乳酸を生じないために疲れが蓄積せず、途中からエネルギー源が徐々に体脂肪に切り替わっていくので、長時間運動を続けることが可能なのです。

無酸素運動とは(クイック)

一方では、無酸素運動がありますが、これは一言でいうと クイックで激しい運動 のことです。
例えば100m走とか、筋トレなどですが、これらの運動中は力を込めて息を止めたり、息を強く吐いたりします。楽に呼吸することはできず酸素の取り込みが少ない運動です。運動するとハァハァと息が上がり、息苦しさを感じる運動は無酸素運動と思ったらいいでしょう。

無酸素運動中は脂肪のようにエネルギーになるまで時間がかかるものでなく、すぐに使えるエネルギーが必要です。そのため主に筋肉内のグリコーゲンや血中の糖質が使われます。しかし糖質エネルギーは脂肪などに比べて蓄えが少ないのであまり長い時間はその運動を続けることができません。

無酸素運動は短時間、有酸素運動は長時間

無酸素運動を行うと筋肉内に乳酸がたまってきて疲れや痛みを感じて筋肉が動かなくなります。例えば腕立て伏せなども、回数が増えると腕がいうことをきかなくなって、次第に動かなくなりますね。これは乳酸が溜まるからです。

そして乳酸がたまるということは蓄えが少ない糖質エネルギーを使い切る前に筋肉にセーブをかけて、体を危機から守っているということなのです。

ちなみに有酸素運動というのは乳酸がたまりません。動き始めは糖質をエネルギーとして使いますが、徐々に体脂肪をエネルギー源として使うようになります。体脂肪はグリコーゲンや糖質と比較して身体内にたくさん存在するエネルギーです。だから無酸素運動のようにセーブがかからないで長く続けることができるのです。

スローなペースは個人差がある

もちろん、どこまでが有酸素運動で、どこからが無酸素運動なのかということは個人差があります。

例えば、体力が低いAさんは少し早いペースでウォーキングしただけで息が上がってしまうとします。ということはAさんにとってはそのウォーキングはすでに無酸素運動になってしまっているのです。
それに対して、マラソンを走り慣れているBさんは、他人から見たらかなり速いペースで走っていても息が上がることはありません。だとしたらそのペースはBさんにとっては有酸素運動なのです。

つまり、有酸素運動というのは、自分の体力に合わせて長く続けられるペースで行うことをいうのです。だから、ひとことでスローといっても時速何km以下がスローというような絶対的なものでなく、その人の体力レベルによって異なるということです。

ジョギングでもスローなベースで走ると遅筋が多く使われ、ペースを上げると速筋が使われる割合が増えてきます。スロージョギングをするときにも笑顔で会話ができるようなペース 「ニコニコペース」で走るようにしましょう。

 

糖質エネルギーと脂肪エネルギー

エネルギーとして糖質を使うとか、脂肪を使うと書きましたがどういうことなのか。体内で使われるエネルギーとエネルギーの保管について、ちょっと説明をしておきましょう。

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ブドウ糖(糖質エネルギー)

人が食事をすると、食事に含まれる糖質はブドウ糖にまで分解され吸収されて、血液中に存在するようになります。その状態がいわゆる血糖値が上がった状態で、ブドウ糖は血液で全身に運ばれ脳や筋肉や内臓などで人が活動するための主なエネルギーとして使われます。

グリコーゲン(糖質エネルギー)

ところがブドウ糖は血糖の状態では長時間存在することができません。身体は活動するための常にエネルギーを欠かすことはできないです。もしエネルギーが無くなってしまったら大変です。ですからブドウ糖は肝臓や筋肉の間にグリコーゲンとして一時保管されます。グリコーゲンは必要に応じてブドウ糖に戻されエネルギーとして使われるのですが、グリコーゲンとして一時保管できるのはとても少量で、約100グラムほどしかありません。

脂肪エネルギー

そして一時保管できる量を超えて摂取されたエネルギー(食べ物)は 脂肪 に姿を変えて体内に保管されるのです。脂肪は長期的な保存状態になっていて、その脂肪が増えすぎた状態が肥満なのです。

速筋(白筋)と、遅筋(赤筋)

そのように身体は食べ物から補給されたブドウ糖、グリコーゲン、脂肪などをエネルギー源にして活動をするのですが、無酸素運動をするときに使われる速筋(白筋)は、主にブドウ糖やグリコーゲンをエネルギーとして使います。

それに対して有酸素運動で主に使われる遅筋(赤筋)という筋肉は、長期的な保存状態になっている脂肪をエネルギーとして使ってくれるのです。

ですから、ダイエットで脂肪を落とすときには、遅筋が多い人のほうが有利で、遅筋を活発に使うほうがいいといえるのです。遅筋、速筋というのは筋繊維のことです。同じ筋肉のなかに遅筋も速筋もあるのですが、どのように身体が鍛えられているかによって割合が違ってきます。

わかりやすくアスリートで比較すると、陸上の短距離走の選手など瞬間的に大きな力を発揮出来る身体は速筋が多く、マラソン選手のように長時間身体を動かせる身体は赤筋が多いと言われます。

つまり、自分の身体を痩せやすい身体にして、ダイエットをスムーズに行うには、遅筋を積極的に鍛えて(スロトレをやって)、遅筋を使う運動をする(スロージョギングをする)のがいいのです。

ダイエットのためにはスローな運動がいいというのはこういった理由なのです。

 

有酸素運動を長くやったほうがいい理由

遅筋は脂肪をエネルギーとして使いますが、動き始めの時は主にブドウ糖をエネルギーとして使います。これは動き始めはまだ体内への酸素供給が間に合わないからで、脂肪は糖質(ブドウ糖やグリコーゲン)に比べて含まれている酸素の量が少ないので、十分な酸素供給がないとエネルギーとして使うことが出来ないのです。

運動を開始して約10分くらいからだんだん血中脂肪が使われるようになり、時間がたつほどに糖質よりも脂肪が多く利用されるようになっていくのです。血中のエネルギーが不足してくる20分を過ぎたあたりから、脂肪として蓄積されている内臓脂肪や皮下脂肪がどんどん使われるようになってくるんです。

だから有酸素運動はなるべく長くやるほうがより効果的に多くの脂肪を減らすことができるのです。

忙しい人で長く運動の時間がとれない人も、細切れでもやったほうがはるかによいですよ。でも、より多くの脂肪を燃やしたいと思うのであれば、20分~30分以上、出来れば1時間くらい歩くようにしたほうがいいのです。

 

脂肪を使うのは少し空腹の時がよいです

その時の血糖値(血中エネルギーの量)によってエネルギー利用の状態は変わるのです、お腹いっぱいの時は血中のブドウ糖が多いのでそちらが使われて、あまり脂肪が使われません。少し空腹な時のほうが、脂肪をたくさん使うことができます。

食事の後に、満腹に張ってしまったお腹をへこまそうとウォーキングにでかけるということは、それはそれでいいことです。食べた直後の激しい運動は消化が悪くなるのでお勧めできないですが、軽いウォーキングなどで食べた食事のエネルギーを使ってしまうことは意味があります。血糖のうちに使ってしまえば脂肪として蓄積される量が減るわけですからね。

しかし身体にすでに溜まってしまっている体脂肪を落としたいと思ってダイエットしているなら、すこし空腹の時に歩くほうが効果は高いといえるんです。仕事帰りにすこし張り切って歩いたり、ウィンドショッピングでブラブラするなんてのも効果的なのです。空腹時に少し余分に歩くようにしたらいいですよ。

かといって、あまりにも空腹すぎるときに運動をして低血糖でフラフラになっても困ります。そういった時はバナナなど消化のいいものやサプリメントなどで少しエネルギーを補給してからがいいでしょう。

 

今日の内容をまとめますと・・

有酸素運動はゆっくりなスローなペースでなるべく長時間行うのがいい。
スローなペースは遅筋が使われ、身体の脂肪をたくさん使ってくれるからです。

速いペースのジョギングや、クイックな動作の筋トレがわるいわけじゃないですが・・

  • 遅筋を増やすこと(スロトレ)
  • 遅筋を使うこと(スロージョギング)

ダイエットの時にはこの二つを意識するのがいいのです。

ということで、次回は効果的なウォーキングのやり方について書きたいと思います。

 

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